空耳日記

生きるための文字起こし

新・北斎展(森アーツセンターギャラリー)

展示点数が多いのもあったが、年代別に作品がまとまっており、見応えがあった。
西洋絵画は、人間の肉感を色の濃淡や奥行きなどで表すのに対し、北斎の絵は一見平面的だが、細かい筋肉の線を描写することで肉感や躍動感を感じられる。絵の登場人物たちは生き生きとしている。
雲を赤く着色しているのはどういう意図?
波や山の描写につかわれる群青色が美しい。
若い頃は、題材とする人物の全身にフォーカスしてるのかな、という絵が多かったが、歳を重ねるごとに、背景としての景色や、景色そのものを見せるようになったと感じた。
動物や怪物も面白かった。怪物のイマジネーションや迫力の見せ方など。
身の回りのモノ、道具などの豊富な描写あり。
人物の表情や動き、表現の仕方がコミカルでまさに、「漫画」のはしりだと思った。