空耳日記

生きるための文字起こし

写真と絵

「自由」に絵を観る愉しさ

普段、絵といえば近代の日本画や、浮世絵などを好んで見にいくことが多い。例えば浮世絵であれば、描かれた世界の中に垣間見える当時の町並みや生活ぶりであったり、遊女のファッションセンスであったり、ベロ藍の美しさであったり。。我が国特有の画材の彩…

モノクロと質感に惹かれて

こういうものは1日1記事なのかな、と漠然と思っていたが、そのような制限にはあまり意味がないと今は思う。なにせこれはリハビリなので、枝葉末節は気にしすぎず、まずは書きたいように書き散らすことが優先だ。 今日は職場に立ち寄った帰り、月曜開館のと…

青・蒼・碧展(郷さくら美術館)

日本画の定義は。日本人が描いたから、ではないだろうな。画材かな?これらの青は、自然界の素材に由来する色。そのせいか、どの青も、すっと目に入ってきて、本能的に美しいと感じる。画家のタッチが生み出すテクスチャや凹凸、写真と一緒で、その絵の主題…

場所を巡る4つの物語(写真美術館)

本展は、複数の写真のシークエンスで構成される4作品を取り上げたものであった。写真も絵も、基本的にはたった1枚の画面で、鮮烈な風景やイメージ、その瞬間や表情などを伝えるものだけれど、なかには連作というものがあって、1枚だけでは表現し切れないもの…

大石芳野展(写真美術館)

展示作品は80年代以降で、日本を含めた世界各地における戦争のあとを収めた写真を展示していた。写真はすべてモノクロ。そのせいか、情報量が絞られ、被写体の表情や物語といったメッセージ性がよりくっきりと感じられる。アンコールワットをバックに、水遊…

新・北斎展(森アーツセンターギャラリー)

展示点数が多いのもあったが、年代別に作品がまとまっており、見応えがあった。西洋絵画は、人間の肉感を色の濃淡や奥行きなどで表すのに対し、北斎の絵は一見平面的だが、細かい筋肉の線を描写することで肉感や躍動感を感じられる。絵の登場人物たちは生き…